ヨガ愛好家の方もヴェーダ哲学というのを
聞いたことがある人も多いと思います。
ヴェーダ・ウパニシャッドの教えに触れた経験や感想も
書いてみたいと思います。
ヴェーダとは?
ヴェーダとはどのようなものでしょうか?
ヴェーダとは、インド哲学になります。
「ヴェーダ」とは「知識」という意味で
ヴェーダ聖典は、紀元前1000年頃から紀元前500年頃にかけて編纂されました。
ヴェーダ聖典に基づいて形成された文化をヴェーダ文化、
その時代をヴェーダ時代といいます。
ヴェーダ 聖典には、4種類あります。
- リグヴェーダ
- ヤジュルヴェーダ
- サーマヴェーダ
- アーユルヴェーダ
詳しくみていきたいと思います。
1.リグヴェーダ
紀元前10世紀頃に編さんされた最初の聖典が『リグ・ヴェーダ』です。
リグは、賛歌、ヴェーダは、知識を意味しています。
古いサンスクリット語で書かれた1,028篇の詩です。
2.ヤジュルヴェーダ
ヤジュルヴェーダは、祭式供犠のための聖典です。
3.サーマヴェーダ
サーマヴェーダは、祭式供養のための歌詠の聖典です。
4.アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダは、インドの伝統医学のことです。
サンスクリット語の生命と知識の言葉が合わさった言葉です。
病気の治療と予防だけでなく科学や哲学の概念も含まれていて
人生をより良く生きていくための生命の科学とも言われています。
チベット医学にも影響を与えていて、チベット医学の四部医典にも
組み込まれています。
ウパニシャッドとは?
ウパニシャッドについてです。
ヴェーダには、ヴェーダ文献の総仕上げとも言える
ウパニシャッドというものがあります。
ヴェーダ聖典を構成する4部問
- サンヒター
- ブラーフマナ
- アーラニヤカ
- ウパニシャッド
この中の一つがウパニシャッドです。
ウパニシャッドの中心的な思想は、
ブラフマンとアートマンとの合一だと言われています。
ブラフマンとアートマンとの合一は、梵我一如の統一という意味で
宇宙の根本原理であるブラフマン(梵)と
個人の本体であるアートマン(我)とは
同一であるということらしいです。
ウパニシャッドは、最後の総集編という意味から奥義とも言われていて
ウパニシャッドを研究しているヴェーダンタの講座で学んだことがあります。
梵我一如という概念は、大海原である海と波の関係と同じということです。
波は、小さく大海原である海を羨ましがっていたのですが
大海原である海は、波に向かって
「君は、僕と同じなんだよ」
と諭すという例え話でした。
また、ブラフマンとアートマンは、いつも一体なのだけれど
ブラフマンを探し出そうとすると姿が見えなくなる
というお話も印象的でした。
ヴェーダンタの教えについて書かれたものがあるので引用しますね。
その中心思想は宇宙の本体としてのブラフマン(梵)と
人間の本質としてのアートマン(我)が同一であること(梵我一如(いちにょ)。
この思想を受け継ぐのがベーダンタ学派,
この真理を悟って生死・輪廻(りんね)・業の世界から解脱することを
教えるもの。
引用元:コトバンク
ここでも仏教と同じように輪廻の世界から抜けることを教えているのですね。
では、ウパニシャッドと仏教に違いはあるのでしょうか?
ウパニシャッドと仏教の違い
ウパニシャッドと仏教の違いについてです。
紀元前500年頃に生まれたブッダは、
アートマンを否定した上での輪廻と業の思想を説きました。
ウパニシャッドでは、我(アートマン)の存在
仏教では、無我
ここが大きな違いだと思います。
般若心経の空則是色は、空とは無や宇宙を色は有や自我を言います。
つまり、我は宇宙と同一であり、我を突き詰めると無につながる
それを体感できれば悟りとなります。
ウパニシャドの梵我一如では、ブラフマンが梵、つまり宇宙、空を表します。
我はアートマン、すなわち色です。
般若心経では空即是色、ウパニシャドでは、梵我一如、
同じことを言っています。
つまり、我(アートマン)は、仏教では自我、自意識、色や欲を意味します。
そして、ウパニシャドでは我を捨てよ、梵と一つになれ、と説きます。
我(アートマン)を捨てることが、仏教で言うところの無我になります。
つまり、ウパニシャドの根源思想の梵我一如に感化された釈迦牟尼は
それを突き詰めた結果、悟りを開いて、空則是色、色則是空の理を
開いたのです。
京都帝国大学の西田幾多郎先生は「善の研究」で、自他二元論を排して
主客同一を説きましたが、これも東洋哲学を根幹にしています。
ヴェーダ・ウパニシャッドとスピリチュアルワーク
ヴェーダ・ウパニシャッドにスピリチュアルワークの類似点を
見ることができます。
スピリチュアル ワークなどの
- ハイヤーセルフと繋がる
- 真我に目覚める
という言い方は、ヴェーダ哲学ウパニシャッドの梵我一如の考え方に
起因するのではないかと思います。
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ヴェーダ・ウパニシャッドから生き方を考えてみると
輪廻やカルマの法則を大事に本質的な生き方をしましょう。
ということに繋がるような気がします。
輪廻やカルマの法則を大事にした本質的な生き方というのは
ヴェーダ・ウパニシャッドも仏教もスピリチュアルで言われていること も
同じようなことなのではないかと思うのです。
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ヴェーダとは?ウパニシャッドは?まとめ
ヴェーダとは?ウパニシャッドは?まとめです。
ヴェーダは、ヨガを実践されている方も
学んでいる人が多いように思います。
背景の哲学まで知りたくなるのは、人として当然のことのように思います。
ヴェーダについて調べていく中で
輪廻や業、本質的な生き方というのは、
古来から人間が求めてきたことだと感じました。
詳しいお話は、チャクラヨガアドバイザー養成講座、
チベット体操講座でも行っています。
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