白隠禅師の内観法は、とても有名で、試してみたことがある人も
多いのでないでしょうか。
白隠禅師の内観法と教えについて
詳しく見ていきましょう。
白隠禅師とは?
白隠禅師は江戸時代に生まれた禅僧で、芸術家で作家でもあります。
臨済宗の中興の祖で「五百年に一度の大徳の士」と称されるほどの
日本仏教史に残る偉大な禅師です。
中興とは、一度衰えたものを再び盛んにするという意味です。
江戸時代は、幕府の檀家制度によって僧達は、
布教や修行をしなくなったのですが
白隠禅師は、教えを説き、優秀な弟子達をたくさん育てたと言われています。
白隠禅師の夜船閑話は、とても有名ですね。
白隠禅師の夜船閑話
白隠禅師の夜船閑話についてです。
白隠禅師は、若い頃に心を病み、京都北白川の山中に隠遁する
白幽仙人を訪ねます。
そこで「内観の法」と「軟酥(なんそ)の法」を授かり
病は、治ります。
この内観の法と軟酥(なんそ)の法は、
健康法としても多くの人達に伝えられることとなります。
白隠禅師73歳の時に夜船閑話として出版されます。
内観の法は、丹田呼吸、腹式呼吸法のことです。
軟酥(なんそ)の法は、現代で言う心理療法というところでしょうか。
心理療法やヒーリングの類には、軟酥(なんそ)の法が
元になっているのではないかしら、
と思うようなものがたくさんある感じがします。
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白隠禅師「内観法」
白隠禅師の「内観法」についてです。
白隠禅師の内観法は、とても有名ですが
わかりやすくは、丹田呼吸法です。
白隠禅師の内観法のやり方は↓
1.仰向けになります。
2.体の緊張をほぐしていきます。体のどこにも力が入っていない状態です。
3.静かに軽く呼吸をします。
4.気持ちが落ち着いてきたらやや深く呼吸をしていきます。
5.ゆっくりと息を吸い込んだら一旦、止め、ゆっくりと細く吐いていきます。
6.下腹(気海丹田)に力が満たされていると感じながらゆっくりとした呼吸を続けていきます。
7.丹田の気を練りながら内観していきます。
8.30〜40分くらい行い眠りに入っていきます。
誰でも出来る丹田呼吸法かと思います。
白隠禅師の内観法は、
- 身体的リラックス
- 丹田の気を練る
- 心を安定させる
- 調身・調息・調心による完全呼吸法
- 熟睡法
5つから構成されています。
(参考文献:白隠禅師の健康法と逸話)
意識を気海丹田に置き仏性があるとい うイメージを、意識的に繰り返すことで
無意識下にしみ込ませます。
気海丹田の気を練る「丹田呼吸法」を行い瞑想を行うことで
心の集中と統御が可能となるということらしいです。
気海丹田
気海丹田の場所ですが、気海と言うツボがあります。
気海のツボは、臍下1.5寸で親指1本半くらい下です。
大元の元気の海という意味があるツボです。
丹田は、ツボで言うと関元ツボになります。
関元ツボは、指4本くらい下になります。
気海は、臍と関元ツボの間くらいに位置します。
気海丹田というのは、気海〜関元のツボ辺りを指しているのかは
不明なところですが、気功で言われる丹田は、気海丹田あたり一体、
さらに奥だとも解釈されています。
また、気海も関元も元気と言う大元の生命エネルギーと
関係しているツボなので両方なのでしょうか。
丹田呼吸法は、お腹を膨らませて行う呼吸法でもあるので
お腹が膨らむあたりと理解すれば良いのかなと思います。
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白隠禅師の軟酥(なんそ)の法
白隠禅師の軟酥(なんそ)の法とは、自律訓練法に似たリラクゼーション法とも
言えるものです。
これは、頭の上に鴨の卵ほどの軟酥(クリームのようなもの)の塊があると
イメージし、それが次第に融けて流れ出し、自分の体の調子の悪い部分を満たし
症状を洗い流してしまうと観想する方法です。
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白隠禅師の教え
白隠禅師の教えについてです。
白隠禅師は、人の心のあり方についてたくさんの教えを残しています。
水が固まると氷になり、氷が溶けると水になります。
しかし、ひとたび水が氷になると、
それまで自由に動いていたようにはいかなくなります。
また、氷は割れたり欠けたりしますが、水にはそんなことはありません。
人の心も同じです。
心がかたくなになると、考え方がせまくなったり、
他人と争って傷ついたりします。
引用元:http://www.tees.ne.jp/~houjuzan/hakuin.html
白隠禅師の逸話もたくさん残されています。
白隠禅師の松蔭寺の村にある一人の娘が子供を身篭ります。
父親が問いただすと娘は、白隠禅師だと言い、
父親は激怒して生まれた赤ちゃんを白隠禅師に渡します。
今まで立派なお坊さんだと思っていたのにと村人からも弟子達からも
信用を失い皆離れていきます。
それでも白隠禅師は、何も言わずに托鉢をしながら赤ちゃんを育てます。
その様子を見て、娘は、良心の呵責に耐えかね、父親に本当のことを話すと
父親は、白隠禅師のところに行き、謝って子供を引き取ります。
白隠禅師は、怒ることもなく、何事もなかったかのように日常を過ごすのです。
(参照:白隠禅師の健康法と逸話)
身に覚えのない濡れ衣を着せられ、誹謗中傷の嵐に合っても心動じず、
真実が分かっても非難することもない。
一切を受け止める心の状態を作るというのは、なかなか出来ませんが
心を柔軟に保つように心がけたいものだと思います。
白隠禅師から学ぶ心の整え方
白隠禅師の内観の秘法と軟酥(なんそ)の法については、
たくさん書籍も出ています。
私が読みやすかったのは、白隠禅師の健康法と逸話です。
古来からの書物について研究したものはたくさんありますが
現代人にとっては、わかりにくい表現が多いように感じますね。
現代では、呼吸法も瞑想法もたくさんの種類を
容易に学べるようになりましたので
自分に合った呼吸法・瞑想法から取り入れてみることが
いいのではないかと思います。
呼吸法・瞑想法を取り入れることで心を平安に保ち健康長寿へと繋がることを
白隠禅師は、教えて下さっているように思います。
白隠禅師「内観法」と教え!まとめ
白隠禅師「内観法」と教え!まとめです。
白隠禅師は、日本仏教史に残る偉大な禅師ですので
気になった書籍を読まれることがオススメです。
たくさんの気づきと学びを得ることが出来ます。
呼吸法と瞑想法を日常生活の中に取り入れて
心を整えて日々を快適に過ごしたいものです。
呼吸法については呼吸アドバイザー養成講座もオススメです。
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